高裁判決は、一審判決が示した(1)喫煙は肺がんなどの重大なリスクとなっており、有害であることは社会常識だが、嗜好(しこう)品として社会になお定着している(2)依存性はアルコールより格段に低く努力で禁煙できる――との判断を踏襲し、たばこの製造・販売の違法性を否定。国の責任についても「販売禁止や回収を命じなかったことが裁量の範囲を逸脱しているとはいえない」と否定した。
http://www.asahi.com/health/news/TKY200506220313.html
長年の喫煙で肺ガンなどを発症した人達がJTと国を相手取って訴訟を起こしました。結果は原告敗訴に終わったようです。
この裁判ですが、私から見ると妥当な判決であったと思います。タバコが健康に悪いことは周知の事実ですし、それでも喫煙を辞めなかった人が病気になったからといって、国やJTのせいにするのは無責任すぎます。自分の体は自分で守るものです。セルフメディケーションが叫ばれる今、これからの消費者は自分で良いモノ、悪いモノを見分けていかなくてはなりません。
しかし、この判決にすべて満足しているわけではありません。判決内容を見ると「依存性はアルコールより格段に低く努力で禁煙できる」とありますが、本当にそうでしょうか?確かにニコチン中毒とアルコール中毒では、アルコール中毒を治すほうが難しいかもしれません。しかし、中毒の成りやすさという点ではニコチンのほうが断然強いと思います。実際にアルコールを毎日摂取している人のほとんどがアルコール中毒ではないのに対し、タバコを吸う人の多くはニコチン中毒です。
禁煙と禁酒に関しても私は断然タバコのほうが難しいと思います。これは、タバコの敷居の低さが原因だと思います。現在、街をちょっと歩けばタバコを手に入れることができます。また、禁煙場所が増えたといっても、まだまだタバコを吸う場所はいくらでもあります。タバコ臭い体で仕事をしても咎められることはないですし、運転中・歩行中に喫煙していても逮捕されることはありません。
アルコールの場合はこうはいきません。酒の販売場所はタバコほど多くはありませんし、酒が飲める場所も限られています。酒臭い体で出勤すればすぐに上司に呼びつけられますし、歩行中や運転中に酒を飲んでいればすぐにお巡りさんを呼ばれます。
今回の裁判では国に責任はないのかもしれません。しかし、だからといって国がまったく悪くないというのも違うと思います。日本において喫煙習慣がこれだけ浸透しているのは国の責任だと思いますし、国民の健康を守るべき立場にある行政にはもっと禁煙を促す策を講じる必要もあると思います。
JTについては何もいうことはありませんが、早くタバコ以外の収入の柱を見つけてタバコ産業を消滅させて欲しいですね。
でもこうした裁判が日本でも起きるようになったのですね。どこかの国のように、なんでも悪いことは人のせいにするような民族に日本人がなったら嫌だなぁ。


